a special xxxx
―もう記憶としてすっかりしまいこんでいた
それとも忘れてしまっただけなのかもしれない


『サイファー?』
『・・・・・・』
『サイファー?』
スコールは枕を抱えて、ベッドにもぐりこんでいる彼に話しかけていた
真っ暗になった部屋はとても静かで、スコールは今にも泣きだしそうな声を出していた。

『ね、サイ『だー!うるせえな!』
『…ごめん』
小さい声にサイファーはイライラしている様子を見せた。
しかしすぐにため息をついて、「ほら」と自分の寝ているところにもう一人分のスペースをあけた

『ありがとう』
『・・・・・・おう』
『サイファーはさびしくないの?』
『みんなと一緒じゃなくてさびしくないの?』

『・・・・・・』
『おやすみなさい』


あの時、サイファーはどう思っていたのだろうか
このタイミングで思い出したのかさっぱりだった
正確には夢で、という表現の方が正しいのだが

スコールは見なれた天井を見つめてはっきりすぎる夢を思い出していた
あの頃の自分は、独りが怖かったのだ
「・・・・・・(目が覚めてしまった)」
起き上がって、時計を見れば3時過ぎだった
この時間でサイファーが起きているはずがない
スコールは何度か寝がえりをうって眠りにおちることに専念した




「スコールッ!!!!!」

目の前で血が飛び散った
その光景を俺はしばらく見つめていた。

「こんな時に居眠りとはいい度胸じゃねーか」
「・・・・・・」
「おい、何ぼーっとしてんだ。早く片付けちまおうぜ」
「あぁ」
どこか、彼の、サイファーの声が遠くで聞こえているようでずっと眠っているような感覚だった
モンスターと人の液体が飛び散って、酷く不快だった印象しかない
気づけばサイファーがとても不機嫌な様子でこちらをにらみつけていた。


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